【1】使用上の注意事項
(1)ステンレスは水あとが残りやすいものです。水道水の中には不純物微粒子も含まれていますので、放置しておくと蒸発する際にステンレス表面に固着して「水アカ」になります。ご使用後は、水洗い又は水拭きをした後、柔らかい布で乾拭きしてください。
(2)ステンレスは、強くて粘りのある金属ですが、表面は美しい反面 傷がつきやすいと言えます。タワシやスポンジの裏についているスコッチブライトや、粒子の粗いクレンザー等でこすると「スリ傷」が付きます。また、食器などのお取り扱いにも充分ご注意ください。調理器具等の重いものを落とすと「へコミ傷」がつきやすいので、落とさない様にしてください。
(3)ステンレスは決して錆びない金属ではありません。「錆びにくい」金属なのです。ステンレスが錆びるのは、何らかの原因により酸化皮膜が破壊された時です。
- 醤油や味噌など塩分のある調味料の放置
- 漂白剤や塩素系洗剤・ヌメリ取り剤・粒子の粗いクレンザーの使用
- 水分を長時間拭き取らない
- 硫黄分を含んだ温泉水や海水を長時間放置
これらは表面への酸素の供給を妨げるために、酸化皮膜を破壊して錆びが発生します。
また、水道水や水道管から出る鉄粉及び包丁や缶など鉄製のものを長時間放置するとそれ自身が錆びるだけではなく「もらい錆」を起こします。
(4)お手入れ始めはステンレス表面の黒ずみが付くことがありますが、繰り返しお手入れされるうちになくなります。
(5)ステンレス表面がヘアーライン仕上げの場合は、必ずヘアーラインの目に沿って拭いてください。
【2】ステンレスについて
ステンレスは決して「錆びない」金属ではありません。「錆びにくい」金属なのです。
■ステンレスは鋼を主体に、クローム・ニッケルなどを混ぜた合金です。特徴は鉄に比べて、
- 錆びにくい
- 電気抵抗が大きい
- 熱伝導率が低い
- 熱膨張係数が大きい
などがあります。
■ステンレスが錆びにくいのは、鋼に混ぜたクロームが空気中の酸素と結合し、表面 を薄い酸化皮膜で覆うことにより、錆びの原因である酸素と鉄が直接触れなくなるからです。ただし、ステンレスは鉄・アルミ・銅等に比べてはるかに錆びにくい金属 ですが、金やプラチナなどの純金属と違って絶対に錆びない金属ではありません。錆びにくいだけなのです。その中でもSUS304はSUS430に比べてコスト高ですが、硫酸・塩酸に強い ニッケルの影響により、より錆びにくい特性を持っています。
■SUS304とSUS430の比較表
日本工業規格 | SUS304 | SUS430 |
基本成分 | 18%クロム(Cr)-8%ニッケル(Ni) | 18%クロム(Cr) |
見分け方 | 磁石がつかない | 磁石がつく |
耐食性 | 錆びにくい | 比較的に錆びやすい |
熱膨張 | 普通鋼の約1.5倍 | 普通鋼の約1.5倍 |
熱伝導 | 普通鋼の約1/3 | 普通鋼の約1/2 |
【3】推奨洗剤
【ご注意事項】以下の推奨洗剤に関しましては、インターネットもしくはホームセンターのみでの販売となりますので、ご入用の際には、直接お買い求めください。
■指紋等軽い油汚れと除菌に | ■通常の汚れに |
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ドーバーパストリーゼ77 緑茶カテキン配合の直接食品に噴霧して食品保存にも優れた効果を発揮する除菌・防カビ防臭の安心洗剤です。インターネット、ホームセンター等で販売しています。 |
ステングロス(業務用) 食品添加物として認められた成分で構成されています。クリーニング、ツヤダシ、軽いコーティングが同時に出来ますが、クリーニングしたところとしないところの境目が目立つことがありますので、その場合は全体をクリーニングしてください。また拭きムラ及びベタ付きが気になる場合は、水拭きをされることをお勧めします。インターネットで販売しています。 |
■その他 | |
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EZクリーン(業務用) 天然のミネラルで作られており、研磨剤や危険な酸、塩素系成分を一切使用していないので傷などの心配がなく安全に使用できます。インターネットで販売しています。 ※別売りの専用のアクアパッドでこするだけで輝きを取り戻します。 ※コーティング処理されている製品につきましては、コーティング剤が剥離する可能性がございますので、使用しないでください。 |
GSR(業務用) EZクリーンで落とせない水アカ、錆び、がんこな汚れに使用してください。水アカ、錆び等は長期に放置するとGSR等の洗剤ではとれなくなりますのでご注意ください。インターネットで販売しています。 ※別売りの専用のアクアパッドでこするだけでとれますが、強くこすり過ぎると軽い傷がつくことがあります。 ※コーティング処理されている製品につきましては、コーティング剤が剥離する可能性がございますので、使用しないでください。 |